認知の歪みを改善する方法7つ

認知の歪みを改善したい…と思うことがある。

人の認知というものは、歪みがちになるためだ。そのことを知っていても、意図的に補正する努力をしなければ歪んでしまう。認知が歪むと、いい結果にならないことは経験則から知っている。

本記事では、認知の歪みを改善する方法について書いてみたい。


認知の歪みとは

認知の歪みの意味は

まず、認知の歪みの意味から確認しよう。

認知の歪みとは、誇張的で非合理的な思考パターンである
こういった思考パターンは、その個人に現実を不正確に認識させ、ネガティブな思考や感情を再強化させうるとされている。バーンズは、気分や感情は事実ではなく、逆に「歪んだ考え方がマイナスの気分を生み出す」と述べている

出典:認知の歪み – Wikipedia

認知の歪みとは、誇張的で非合理的な思考パターンである。

認知が歪んでも、プラスの方に認知が歪めばいいのだろうが、普通はマイナスの方に認知が歪む。人には(ポジティブなことよりも)ネガティブな事象に強く反応する、という特徴があるためだ。

※人は、ネガティブな事象をいつまでも覚えていて反芻したりする。

認知の歪みの例は

たとえば、相手が目を合わせてくれない、という場合を考えよう。

偶然会った知人にあいさつをしようとして目線を送るが、相手はこちらを無視する感じで見ようとしない。一応会話をしているのだが、相手はこちらを見ようとしない…というケースがある。

どちらの場合も、自分は相手に嫌われているのではないかと思う。そこから、自分は人に嫌われやすいのではないか、人として問題があるのでは、嫌なダメな人間ではないかと思ったりする。

※自分には、相手を不快にする素養があるのではないか…と思ったりもする。

認知の歪みを改善する方法は

自分の認知を疑う

上の例であれば、相手と目が合わない、相手がこちらを見ない、という事実がある。

相手と目が合わないのは事実だから、確かなことだ。問題になるのは、その事実の解釈だ。

こちらのことが嫌いだからそうするのか、関係性の薄い人に対してそうするのか、コミュニケーションが苦手だからそうするのか…。その人は、多くの人にそういう対応をするのかもしれない。

解釈はほかにもあると思うが、どれが真実かわからないのだ。真実がわからない状態で、「相手に嫌われている…」と判断を下すのは早計だ。そこから思考を進めると、認知の歪みは酷くなる。

自分の解釈は、ひとつの仮説にすぎない、とする。

仮説を検証する

仮説を検証なしで、自分に取り込むことはできない。

ここでの仮説は、「Aさんは自分のことを嫌っている」だ。

この仮説を検証するためには、さらなる情報が必要だ。Aさんの行動を観察し、「自分にだけそういう態度をとる」ということであれば、この仮説が正しい可能性が高くなる。それ以外の場合は、仮説が間違っている可能性が高くなる。いずれにしても、仮説の検証なしで判断を下してはいけない。

仮説の検証なしで自分的な結論に飛びつく人が多いんだ。

自傷しないようにする

何かについて判断・解釈するときは、自傷しないように気を付けた方がいい。

普通の状態であれば、カッターで自分の腕を切りつける、みたいなことはしないはずだ。

だが、普通の状態でも、肉体を傷つけることはしないのに、精神を傷つけることはしている。ネガティブな解釈のことだ。ネガティブな仮説を立てることは、まぁ仕方がない。だが、そこで検証前の仮説にすぎない、としてストップしたい。それ以上いくと、自傷することになるからだ。

肉体の損傷には気を付けるけれど、精神の損傷には無頓着になっているよ。

グレーを許容する

白か黒か、0か1か…という見方は、認知の歪みを導く。

中間を排除するのだから、合理的な思考から誤差が大きくなるのは当たり前の話だ。

人付き合いでも、自分の味方なのか敵なのか、だけで考えない方がいい。そう考えると、どちらでもない人を敵側に追いやってしまう可能性が高くなる。中間にいる人はそのまま許容すればいい。

~すべきをやめる

他人に対し「~すべきである」をやめる。

部下の立場であれば、上司は部下のロールモデルであるべきだ、上司であれば、部下は献身的に上司をサポートするべきだ、と思うかもしれない。わたしも部下の立場でそう思う時期があった。

だが、そう思うと、相手が意に反する言動をしたとき、かなり嫌な気分になる。

この繰り返しにより、相手のことが嫌いになったり、敵意さえ抱くようになる。相手に対しこのような感情を持つことは、歪みの酷いレンズ越しに相手を見ることに等しく、認知の歪みを導く。

安易に一般化しない

仮説の検証なしで決めつけ、そこから思考を進めてはいけない、ということだ。

たとえば、あがりやすい人は、「自分のあがり方は普通ではないよ」と思いがちだ。

そして、(一部を除く)ほとんどのコミュニケーションにおいて、「あがってしまう」、「今度もあがるから上手くいかないだろう」、「あがりのために低評価になるだろう…」と考えてしまう。

そう考えると、本当にそうなってしまうんだよ。

やっぱりね…をやめる

成功を過小評価し、失敗を過大評価することがある。

うまく行ったときは、まぐれだと思う。たまたまだと思い、継続性はないと考える。

または、自分が不当な形で細工しているから、上手く行ったと思う。たとえば、テストの結果が良くても、たまたま山が当たって勉強したところがテストに出ただけ…とする。そして、今回だけのまぐれとする。一方、上手く行かなければ、やっぱりね…と思う。これが自分の実力だと思う。

※上手く行かない方を実力であり、(上手く行かないことに)継続性があると考える。

やっぱりね…で決めつけると、能力に蓋をすることになるよ。

まとめ

本記事では、認知の歪みを改善する方法について書いてみた。

その方法だが、1)自分の認知を疑う、2)仮説を検証する、3)自傷しない、4)グレーを許容する、5)~すべきをやめる、6)安易に一般化しない、7)やっぱりね…をやめる、の7つだ。

まずは、自分の認知を疑った方がいい。

事実は1つだが、解釈は複数ある。自分の解釈は正しい、と思ってしまいがちだが…

それは、あくまでひとつの仮説にすぎない、とする。当たっているかもしれないし、そうでないかもしれない。有力な解釈が複数あるのであれば、その仮説は外れている可能性の方が高いだろう。

※そもそも認知は歪むものだから、外れる可能性の方が高いのだ。

検証前の仮説を取り込んではいけない。

単なる仮説として、新しい情報が入るまで放置しておけばいい。

また、自分を傷つけないようにする、という注意が必要だ。わたしたちは、意図的に肉体を傷つけたりしないのに、精神は平気で傷つける。このことは本当に変なことで、そのことに気付きたい。

今回の記事:「認知の歪みを改善する方法7つ」