頑張り方について考えることがないだろうか。
頑張ることは大事だと思うけれど、頑張り方がわからない…という人がいると思う。
もちろん、あなたが取り組んでいることに対し、具体的にどう頑張ればいいかアドバイスすることはできない。具体的なことについては、自分自身が試行錯誤の中から見つけるしかないが、そのヒントになるようなことは提示できる。今回は、正しい頑張り方について書いてみたい。
頑張り方がわからない
頑張るの意味は
まず、「頑張る」の意味だが、
1 困難にめげないで我慢してやり抜く。
2 自分の考え・意志をどこまでも通そうとする。我 (が) を張る。
3 ある場所を占めて動かないでいる。
出典:頑張る(がんばる)の意味 – goo国語辞書
我を張る、という意味がある。
我を張ることが、1)困難にめげずやり抜く、2)自分の意志を押し通す、3)テコでも動かない、という意味になるのだろう。「我を張る」とすれば、柔軟性を欠く、聞く耳を持たないなど、悪い意味にもとれる。
なので、ここでは「頑張る=困難にめげないで我慢してやり抜く」としよう。
頑張り方がわからない
頑張り方がわからない…ということがある。
その場合はまず、そもそも何を頑張ればいいのかわからない、ということがある。
会社の仕事であれば、与えられた仕事を頑張る、ということになるが、その仕事を頑張ることに意味があるのか…と思うことがある。ほかに頑張るべきことがあるのでは…と思うことがある。
その対象はわかるが、どう頑張ればいいのかよくわからない、ということもある。
学業を頑張る、仕事を頑張る。それはわかるが、具体的にどうすればいいのか…ということがわからない。困難にめげないで我慢してやり抜く…としても、抽象的すぎてよくわからないのだ。
正しい頑張り方がある
頑張ることの意義を知る
まずは、頑張ることの価値を知っておきたい。
頑張る、ということには、わたしたちがなんとなく感じるより価値がありそうだ。
心理学者のダックワースによると、まず、何らかのスキルを得るためには、才能と努力(頑張り)が必要である。その先にある成果を得るためには、スキルと努力(頑張り)が必要になるそうだ。
成果 =(才能 × 努力)× 努力 ※スキル = 才能 × 努力|スキル習得後も努力が必要。
つまり、努力(頑張り)という変数は、成果を求める上で非常に大事な変数なのだ。
「努力より才能の方が大きい」と考える才能重視型の人がいるが、そうではないよ。才能型の人が努力型の人に負ける、なんてことはよくあることなんだ。なぜそうなるかは、上の式をみればわかる。
努力と成果の関係を知る
頑張る前に、努力と成果の関係を知っておきたい。
単純に、努力すれば成果が出るだろう…と思うが、努力と成果は比例しない。
特に、立ち上がりの時期は大変だ。いくら努力しても、思うような成果が出ない。これだけ努力しているのにこの結果か…とがっかりする。スコップで海を埋め立てているような無力感に苛まれることもある。精神的にきつくなるので、この立ち上がりの時期で頑張らなくなる人も多い。
努力と成果の関係は、わかりやすい「線形」ではないんだ。
どこを掘るのか考える
どこを掘るのか…つまり、何を頑張りの対象にするのか、ということが大事だ。
先に、頑張る=困難にめげないで我慢してやり抜く、としたが、言い換えれば、頑張るとは自分が持つ有限のリソースを投下し続ける、ということだ。そうであれば、どこにリソースを投下すればいいのか、とよく考えなければいけない。この思考がなければ、無駄な頑張りになってしまうだろう。
掘ること(頑張ること)自体が目的化してはダメだよ。
仕事に興味を持つ
好きなことをやらないと、頑張り続けることはできない。
嫌いなことでも、「嫌いなことを早く片づけたい」という気持ちを利用すれば、頑張ることができるという人がいる。おもしろい発想だが、目の前の嫌いなことを片付けても、また嫌いなことが待っているという状況だとどうか。その場合は、頑張るモチベーションがなくなってしまうだろう。
会社では好きなことができない、という状況が当然ある。
その場合は、好きにならなくてもいいので興味を持ちたい。好き嫌いは感情の問題でコントロールし難いが、興味を持つ持たないは意識の問題でコントロールすることができる。たとえば、一見つまらない仕事であっても、「よし、興味を持つことにしよう」と自分で思えば、そうできるのだ。
※嫌いは嫌いでいいから、「興味」を持つようにしたい。
マイナスの行動を消す
頑張るために、マイナスの行動を消したい。
将棋やチェス、囲碁でもそうだと思うが、マイナスの手を指したり打ったりしなければ勝てる。
特に素晴らしい手がなくても、マイナスの手がなければ勝てるのだ。ところが、マイナスの手を選んでしまうと、「一手ばったり」ということがある。それまでいい手を選んでいても、一気に形勢を損ねて負けてしまうということがある。ゆえに、マイナスを消すことは非常に大事になるのだ。
※プラスでマイナスを相殺しよう、とするのではなく、マイナスを消す。
睡眠時間を削らない
たとえば、睡眠時間を極端に削ることはマイナスの行動になる。
たしかに、睡眠時間を削り頑張れば、自分は頑張っている…という気分になる。
だが、睡眠不足になると脳の働きが悪くなる。「質×時間」ということで考えると、質が悪くなるのだ。質と時間を比較すると、おそらく質の方が大事だ。「質^2×時間」ぐらいで考えた方がいいのかもしれない。そうすると、睡眠不足により質が落ちれば、大きなマイナスになるだろう。
体力が落ちて疾病にかかりやすくなる、ということもあるよ。
まとめ
今回は、「頑張り方」について書いてみた。
今回の記事で書いた「頑張り方」は、1)頑張ることの意義を知る、2)努力と成果の関係を知る、3)どこを掘るのか考える、4)仕事に興味を持つ、5)マイナスの行動を消す、の5つだ。
困難にめげないで我慢してやり抜く、ということはとても大事なことだ。
この「頑張り」がなければ、どの分野でも、成果を得ることはできない。
努力と成果は比例しない。特に立ち上がりの時期は大変で、その時期はいくら努力しても思うような成果が出ない。この努力と成果の関係は、気持ちを折らないためにも理解しておく必要がある。
せっかく頑張ろうとするのであれば、どこに注力するのかよく考えたい。
間違った場所を掘ると、徒労に終わることが多い。
好きなことを頑張りたいが、好きになれない場合は興味を持つ。興味を持つ持たないは、自分でコントロールすることができる。「よし、興味を持つことにしよう」と自分で思えば、そうできる。
最後に、マイナスの行動は消したい。マイナスを消して成果に繋げたい。
今回の記事:「頑張り方がわからない…こうすればいい」