逆算思考が苦手…積み上げ思考と併用すればいい

仕事ができる人は、逆算思考を使っている、という話を聞くことがある。

だが、期限とやることが明確であれば、誰でも逆算思考を使う。たとえば、友人と待ち合わせをする、というシーンでは、「待ち合わせに遅れない」ということを目標とし、逆算して行動を決めるはずだ。

問題は、人生の目標から逆算する…などという大きな話の場合や、逆算思考が使えないときどうするか…ということだ。結論をいえば、逆算思考は積み上げ思考と併用すればいい、ということになる。

今回は、逆算思考と積み上げ思考の使い方・使い分けについて書いてみたい。


逆算思考は

逆算思考とは

逆算思考とは、目標から前にさかのぼって行動を決める、という思考の方法だ。

たとえば、ブログを始め1年間で200記事書く、という目標を立てたとしよう。

ブログ関連の作業としては、サービスの選定からはじまり、ブログの環境の設定・整備、SEOまわりのこと、データを取得・分析するための作業、そして、本丸の「記事を書く」という作業がある。

それぞれの作業をスケジュールに落とし込んでいくことになるが、記事を書くことについては、「1年間で200記事」からさかのぼり、ひと月、1週間、1日に書く記事数を求めればいい。

※順に、16.4、3.8、0.55記事となる。週に4記事弱がわかりやすい。

逆算思考の必要条件は、目標と費やす時間が明確であること。

逆算思考のメリットは

逆算思考のメリットは、将来の視点から今を見ることができる、ということだろう。

そして、将来のあるべき自分になるために、今何をすればいいのか…と考えることができる。

大きなことを成し遂げようと思えば、必ず何かを犠牲にしなければいけない。かならず、トレードオフが発生するのだ。この犠牲に納得するためには、<将来の大事>を考える逆算思考が必要になるのだ。

将来の利益を身近なものにすることで、犠牲を払えるようになる



逆算思考のデメリットは

だが、逆算思考には落とし穴がある。

そもそもの目標が間違っていれば、何にもならない…ということだ。

たとえば、ブログを始め1年間で200記事書く、という目標が正しいのかどうかだ。

それだけのリソースをブログに投下することが本当に正しいのか。自分にとって価値があるのか。同じだけのリソースをほかのことに投下することと比較してどうか…とよく考える必要がある。

※むずかしくいえば、「機会コスト」についてよく考える必要がある。

そこはクリアしたとしても、1年間で200記事が適当なのか、という問題もある。もしかすると、100記事が適当かもしれないし、300記事が適当なのかもしれない。この点は難しい。

※正解がわからなかったり、あとからわかることがある。

目標を間違えたら、達成しても「こんなもの?」となるよ。登る山を間違えた…と思うこともあるよ。

機能しない場合もある

ブログを始め1年間で200記事書く、というのは単純な話だ。

上で書いたように計算で、ひと月、1週間、1日に書くべき記事数を求めることができる。

だが、1年間で0から「20万PV/月」集めるブログにする、という目標であればどうだろうか。

1年間で20万だから、割ればひと月、1週間、1日の目標が立てられるのでは…と思うかもしれないが、そういうものではない。この場合は、努力と成果の関係が、わかりやすい「線形」ではないためだ。単純に、何時間取り組めばいい、何記事書けばいい、という話にはならないのだ。

※複雑系においては、逆算したら間違う、逆算のしようがない、ということがある。

複雑系では、単純に逆算することはできないよ。

積み上げ思考は

積み上げ思考とは

積み上げ思考とは、今できることを行動に移し積み上げていく、という思考の方法だ。

積み上げ思考には、逆算的な発想がないので、逆算して求めた縛りのようなものはない。

※ブログの例でいえば、週に4記事書かなければいけない、という縛りはない。

だから、自由度が高く、気持ち的にも焦る、ということがあまりない。逆算思考の場合は、「逆算したとおりに達成できていないじゃないか!」と焦るのだが、この種の焦りとは無縁になる。

※やらされ感、というのもあまりないので、自律的に仕事をすることができるだろう。

自分で負荷をかける

ただし、適度のプレッシャーは、悪いものではなくいいものだ。

ゆえに、積み上げ思考を採用するのであれば、自分で自分にプレッシャーをかける必要がある。

目の前のことに全力を傾け、自分に負荷がかかるレベルの仕事をする、とする。

たとえ難易度が低い仕事であっても、スピードを上げることで負荷をかけることができる。負荷をかけないと筋肉は成長しない。成長しないどころか、今より緩んでしまう…ということもある。

それと同じで、負荷をかけないと自分は成長しない、と考えておけばいいだろう。

自分にあまい人は、自分にかける負荷もあまくなりがちなので注意する。



積み上げはおもしろい

積み上げ思考は、縛りがない分、自由度が高くおもしろさがある。

日々の一生懸命の積み重ねが、どういう結果につながるのか…これは興味深い。

自由度が高いということは、自分や外部環境の変化に容易に対応できる、ということだ。また、自分が好きなものに対し、たくさん時間を使うことができる、ということになるかもしれない。

そういった試行錯誤の中から、偶然・必然に進むべき道が明確になることもあるだろう。

がむしゃらにやっていると、視界が突然開けることがある。

逆算+積み上げ

実践的には、逆算思考と積み上げ思考を併用して進めばいい。

将来の視点から今を見る、ということは、人生においてとても大事なことだ。だから、逆算思考できることについては、そうすればいい。最初からすべて積み上げ思考で…というのは、おすすめしない。

だが、先に書いたように、逆算思考できないことも普通にある。複雑系の中で、逆算思考し具体的な行動に落とし込め、と言われても、うまくできない。時間のかかる壮大な話でも、逆算思考から行動に落とし込むのはむずかしい。そんなときは、積み上げ思考でいけばいいのだ。

※漠とした夢でもいいから目標を持ちつつ、積み上げ思考をすればいいのだ。

まとめ

今回は、逆算思考と積み上げ思考について書いてみた。

逆算思考とは、目標から前にさかのぼって行動を決める、という思考の方法だ。

この思考のメリットは、将来の視点から今を見ることができる、ということだ。ゆえに、将来の利益のために、今の(比較的大事ではない)何かを犠牲にして努力しよう…とすることができる。

デメリットは、目標が間違っているケースには無力である、ということだ。

目標自体が間違っていれば、間違った方向に効率よく進む、ということになり、「目標の間違いを発見する」という以上の意味がなくなってしまう。その期間が長くなれば、無駄も大きくなる。

また、複雑系の中では、「逆算自体がうまくできない」ということもある。さらに、目標達成までにかなり時間のかかる壮大な話でも、逆算思考から行動に落とし込むのはむずかしくなるのだ。

ゆえに、逆算思考は積み上げ思考と併用すべきだ。

逆算思考ができない場合は、夢を持ちながら積み上げ思考すればいい。夢は漠然としたものでいいのだ。自分の仕事を通じて社会を変える、ブログであれば、自分がブログを書くことで既存の情報に価値を加える、でもいいだろう。

積み上げ思考から、偶然・必然に自分が進むべき道が明確になることもあるのだ。

今回の記事:「逆算思考が苦手…積み上げ思考と併用すればいい」