近所や職場で挨拶を交わそうとしない人がいる。
自分が挨拶をするために目線を合わそうとしたのに、相手がガン無視だと腹が立つ。
自分から挨拶をしたのに、相手がガン無視だともっと腹が立つ。その程度のことで腹を立てる自分にも問題があるのだが、腹が立つものは仕方がない。人は相手に無視をされると、(程度の差はあるが)嫌な気分になったり、腹が立つものなのだ。感情の自然な動きにより、そうなってしまうのだ。
そんなときは、どう対処すればいいのだろうか。
挨拶しない人に出会う
挨拶しない人がいる
挨拶しない人は、近所や職場に一定の割合で存在する。
挨拶すべき相手&シチュエーションでも、チラッとこちらを一瞥した後は、何も見なかったようにスマホに見入ったり、まっすぐ前を向いて歩いたり、視線を下に落としたり…という行動を選ぶ。
視線を下に落とすのであれば、シャイな人なのかな、挨拶をしないことに罪悪感を感じているのかな…と感じ、それほど腹が立つことはない。だが、ガン無視をされると腹が立つ。人は無視をされると、(程度の差はあるが)否定された、不当に軽く扱われた、尊重されていない、と感じ、嫌な気分になったり、腹が立つものなのだ。
腹を立てるのは自分の問題だが、そう割り切れないところもある。
一番イラッとするのは、こちらを一瞥した後、何も見なかったかのように、まっすぐ前を向いて歩く人かな。
自分は挨拶をすべき?
相手の対応に関係なく、自分は挨拶をするべきである、とする考え方がある。
メンタルが強い人やメンタルの鍛錬をしたい人は、そうしてもいいと思う。相手から挨拶が返ってこなくても、(こちらの挨拶が迷惑だという)おざなりの挨拶しか返ってこなくても、メンタルが全く疲弊しない、またはメンタルの鍛錬として受け入れる、という人は、そうすればいいだろう。
だが、相手の好ましくない対応に疲弊する、という人は、やめておいた方がいい。
挨拶をして自分が嫌な気分になるのであれば、そういう人にはしない方がいい。
※挨拶をしなくても(その自分の行動に対し)嫌な気分になる人は、どちらの行動がより嫌な気分になるか、と考えて行動を選択すればいい。
どう対応すればいいのか
挨拶をしない人にはしない
メンタルが強くない人は、挨拶をしない人にはしない、でいい。
近所や職場で別に顔見知りでなくても、挨拶する人かどうかはわかる。
お互いが近づいた時に、目線を合わせるかどうかだ。挨拶をする気がある人は、目線を合わせて挨拶をしようとするので、まず、目線を合わせる。その気がない人は、ガン無視を決め込んで合わせようとしない。
そういう人を非難するかのように、すれ違うまでジッと見続ける人もいるが(笑)、そこまではしなくていい。この人は自分と挨拶を交わす気がないな、と思ったら、その時点で目線は外せばいいのだ。さっさと損切りをすればいい。
挨拶をしたくない人に、挨拶しても(相手が望んでいないのだから)仕方がない。
懐を深くしておく
不愉快な気分を自分で増幅してはいけない。
相手のせいで、「朝っぱらから嫌な気分になった」と思えば、腹が立つ。
一日の始まりが台無しだ…と思えば、嫌な気分になる。
ゆえに、あらかじめ懐を深くしておく。堪忍袋の緒が切れないようにしておく、ということだ。
挨拶にかかわらず、不愉快なことがあれば、堪忍袋に入れておく。とりあえず、1日あたり5件ぐらいは不愉快なことがある、と想定し、5件ぐらいは余裕で入る堪忍袋を用意しておきたい。
堪忍袋が小さいと、自分が不利益を被ることになるよ。
ダメージを最小化する
一流のボクサーは、相手の攻撃を上手くいなしてダメージを最小化する。
後足に重心を置いて、懐を深くして相手の攻撃が届かないようにしたり、足を使って距離を取ったり、相手の攻撃をブロックしたり、わざとダメージを受けない場所に当てさせたり、相手の攻撃の軌道を変えて防いだり、ということをする。
自分は不快な出来事からダメージを受けやすい、という人は、防御の技術を学びダメージを最小化したい。
挨拶に置き換えれば、先に述べたように、あらかじめ大きめの堪忍袋を用意しておくとか、ガン無視されることを想定しておき、ガン無視された時にどうするかを決めておく、ということになる。
この人は、残念な人だな、こちらから挨拶する必要のない人である、としてもいい。
いちいちダメージを受けていたのでは、メンタルがやられてしまう。
考え方を変えてみる
近所や職場で挨拶を交わすことは、人として当たり前のことだ、と思う。
だが、自分がそう思うだけで、もしかすると「当たり前」ではないのかもしれない。
相手は、誰ともコミュニケーションを取りたくない人なのかもしれない。挨拶をしない、と決めている人かもしれない。緘黙(かんもく)なのかもしれない。何か精神的に参っているのかもしれない。自分にだけ挨拶をしない、というのであればさすがに腹が立つが、そうでなければ、考え方を変えることでダメージを最小化できそうだ。
そういう習慣を持つ人である、教育を受けてきた人である、とすることもできる。
自分の常識を相手に押し付けるのはやめよう、相手の「挨拶を交わしたくない」という気持ちを尊重しよう、としてもいい。さらには、相手の気持ちを尊重した自分に満足してもいい。
まとめ
今回は、挨拶をしない人と出会った時の対応について書いた。
近所や職場にそういう人は一定の割合でいるので、対応を考えておくことが重要だ。
メンタルが強い人やメンタルの鍛錬をしたい人は、相手の対応に関係なく挨拶をすればいい。
職場であれば、そのような姿を誰かが必ず見ているので、評価の対象になるだろう。逆に、挨拶をしない人は、悪評価の対象になる。ただし、そのとき自分の憤りを顔に出さないようにしたい。
それ以外の人は、ダメージを最小化することを考えたい。
具体的には、1)あらかじめ懐を深くしておく(大きめの堪忍袋を用意しておく)、2)残念な人だな、こちらから挨拶する必要のない人である、とバッサリ切り捨てる(損切りする)、3) 相手の「挨拶を交わしたくない」という気持ちを尊重する、尊重できた自分を評価する、ということだ。
相手の気持ちを尊重した自分を評価すれば、自己肯定感が上がるので最善策かもしれない。