自己中を直す方法がある|自己中心的な行動をやめたい

自己中を直したいとか、自己中心的な行動をやめたいとする人がいると思う。

だが、なかなかそうすることができない。直し方がよくわからないのだ。自分の利益には魅力があるので、(たとえ自己中とされても)取りに行くのは当然のことかもしれない。ゆえに、漠然と直そうと思っても直せるものではない。本記事では、自己中を直す方法について書いてみたい。


自己中になる

自己中になることがある

人は、自己中心的な振る舞いをすることがある。そういう時期がある、としてもいい。

自分のことで言えば、自分が獲得した知識を同僚とシェアしない、ということがあった。

そうすれば、同僚が助かる、チーム全体の生産性が上がる、ひいては会社の利益にもなる。そのことはわかっている。だが、自分が苦労して獲得した知識を簡単に人に分け与えたくない、そうすることで自分のアドバンテージがなくなる…と思い、自分の知識をシェアすることはなかった。

※限定的にシェアすることはあったが、他人とシェアすることにはかなり消極的だった。



疲弊して自己中になることも

以前は自己中ではなかったが、疲弊して自己中になることもある。

今の例でいくと、自分が苦労して獲得した知識を惜しげもなく同僚に与えた。その結果、同僚が自分で努力しなくなり、安易にこちらを頼るようになった。こちらが与えた知識を、さも自分が苦労して獲得したかのように振舞い、後進に分け与えるという状況になると、こちらが疲弊する。

その結果、「馬鹿馬鹿しい…」として、自己中になることもある。

なぜ自己中を直したいのか

では、なぜ自己中を直したい、と思うのだろうか。

それは、自己中であることから生じる反動を大きなデメリットである、と感じるためだ。

たとえば、まわりの人から「あいつは自己中なやつだ…」と思われるだけでも嫌なことだ。

上で、自分が獲得した知識を同僚とシェアしない時期があった、と書いたが、その時期に同僚から「知識を(漏れないように)防御しているな…」と言われたことがある。そのときわたしは、自己中だと思われるのが嫌だったのだろう。いくばくかの知識をシェアしたことを覚えている。

自己中を直す方法は

デメリットを意識する

自己中のデメリットを強く意識したい。

それを直そうとしている人は、何となくはできているはずだ。

そこから進めて、文字にして書いてみるといい。たとえば、人間関係が縮む、まわりとの摩擦が増える、嫌われる、孤立する感じになる、助けを求めたときに誰も助けてくれない…などになる。

自分の利益のみに執着する強欲な人…という評価になるだろう。

排除される

自己中が過ぎる人は、組織から排除される可能性がある。

日本の会社では、自己中だから会社をクビになる、ということはないが、閑職に追われる可能性はある。自己中が過ぎる人は、箱の中の腐ったみかんのように、他者に悪い影響を及ぼすためだ。

いい人が利用され疲弊し、潰れてしまう…ということがあるんだ。

将来の利益を考える

目先ではなく、将来の利益を考えてみる。

自己中心的な人は、種をまく人ではなく収穫する人だ。

収奪する人とした方がいいかもしれないが(笑)、種まきをせず目先にあるものを収穫するのみなので、先細りすることが確定している。ここで言う種まきとは、まわりの人に与えるとか、良い関係を築く、ということだ。この種まきの作業がなければ、将来の利益は減る一方になるだろう。

だから自己中な人は、同じ場所に長く留まることができないんだ。

他人の立場で考える

自分の立場だけではなく、他人の立場でも考えてみたい。

ある交渉の場で、ちょっとしたせめぎ合いをしたことがある。

こちらが利益を得ると相手が利益を損なう、という状況なので、むずかしい交渉になった。そのときわたしは、「あなた方にも正当な利益を得てほしい」ということを言った。相手の立場から考えあえてそういう発言をしたのだが、わたしがそう言うと、相手の顔色が(良い方に)変わった。

その発言をきっかけに、win-win に向かう流れができたように思う。



自分が嫌なことをしない

相手の立場から考え、自分が嫌だな…と思うことをしないようにする。

自分が嫌だ、と感じることは、相手も嫌なのだ。自分は仕事を押し付けられるのが嫌だな…と思っているのに、他人には平気で仕事を押し付ける人がいる。こういうことをしてはいけないのだ。

あえて自分の立場から離れ、もし自分が相手の立場だったら…と考えてみるといい。

「自分が嫌なことをしない」は、立場が変わっても変えてはいけないんだ。

見返りを求めない

自分が与えても、与えた人からの見返りを求めない方がいい。

見返りを求めると、見返りがないときに気分を害し、「もう他人には与えない」となるためだ。

※わたしは、見返りがなくても(できるだけ)スルーするようにしている。

ただ、「もう与えない」をその人に限るなら正しい。その人が自己中である可能性があるためだ。自己中心的な人に与えても、利用されたり搾取されるだけなので、こちらが疲弊してしまうのだ。

give & give では、自分が疲弊することがあるよ。

人のために何かする

1日1回、いや3日に1回でもいいから、人のために何かしてみればいい。

人には誰かの役に立ちたい、という気持ちがある。その気持ちを満たす行動をしよう。

小さくても人の役に立つ行動をして、自分が誰かの役に立った…と思えば、気分がよくなるものだ。その人も助かるし、自分もいい気分になることができる。つまり、win-win になるのだ。

※次の人のために扉を押さえる、自分からあいさつをする、ということでもいい。

職場では、困っている人に声をかけたり力を貸すといい。

まとめ

本記事では、自己中を直す方法について書いてみた。

その方法は、1)デメリットを意識する、2)将来の利益を考える、3)他人の立場で考える、4)自分が嫌なことをしない、5)見返りを求めない、6)人のために何かする、の6つだ。

自己中な人は、自分の利益に(人並み以上に)執着するが、執着の仕方が浅はかだともいえる。本当に長期的な自分の利益を考えるのであれば、自己中心的な振る舞いはやめた方がいいのだ

もともと自己利益に関心が高いのだから、そのことを知れば修正できるはずだ。

自己中でない人には、もともと自己中でない人、戦略的に自己中でない人、その中間の人がいると思うが、「戦略的に自己中でない人」でもいいのだろうと思う。差に拘る必要はないと思う。

性格的に自己中ではない人が一番いいのかもしれないが、次善でもいいだろう。

今回の記事:「自己中を直す方法がある」