自分の声を録音して聞く効果4つ

自分の声を録音して聞けばいい、という話を耳にすることがあると思う。

コミュニケーション関連の書籍を読むと、よくそういう話が出てくるので試す価値はありそうだ。

技術的にはとても簡単にできることだが、自分の声を聞くのが嫌だ…ということもあり、心理的なハードルはやや高い。そこで、自分の声を録音して聞く効果について、まとめてみることにした。

その効果を理解することができれば、(実践するために超えるべき)ハードルが低くなるだろう。


声を録音して聞く効果は

自分の声を知ることができる

実は、自分は<自分の本当の声>をよく知らない。

自分の本当の声というのは、自分が発声したときに他人が認知する声のことだ。

※自分が認知する声も自分の声ではあるが、他人が認知する声と考えた方がいいだろう。

自分が認知している声は、自分にしかわからない声(プラス補正あり)であり、他人が認知する声ではない。自分の声を客観的に評価しようと思えば、自分の声を知ることから始めるしかない。

※プラス補正がかかって、自分では他人が認知する声より豊かな声だ…と思っている。

自分で聞く場合は、骨が振動して伝わる音があるために音が変わるんだ(慣れとこの音があるためにプラス補正としたよ)。その分、音に深みが出るような気がするね。

嫌いがなくなる

自分の声が嫌い、とする人が多いと思う。

録音して聞いた自分の声が「嫌いだ」、「違和感がありすぎる」ということだ。

自分の声が「嫌いだ…」と思っていると、発声ができなくなってしまう。会話では、自分が嫌いなものを相手に聞かせている、受け入れさせている…ということになり、消極的になってしまう。

※無意識に消極的になる…ということがある。

自分の声を録音して何度も聞くことにより、「嫌い」という感覚は薄れていく。そして、そのうちなくなる。このネガティブな感覚がなくなるだけでも、コミュニケーションにはプラスになる。

※自分の声が嫌いだから録音したものを聞かない…では、成長がない。

嫌いがなくなるだけでも大きな価値があるよ

自分を対象化できる

自分の声を録音して聞くことにより、自分を対象化することができる。

そうすれば、自分を高い視座から認知・評価する、自分と距離を取って認知・評価できるようになる。

いわば、自分を他人もどきとして、客観的に評価できるようになるのだ。

こうすることのメリットは、自分の美点・欠点を認知できるようになることだ。そして、今の自分を<これ以上でも以下でもなく>ありのまま受け入れることができるようになる、ということだ。

※欠点を改善して成長するためには、まずは己をよく知ることが大事だ。

やってみると…

実際に録音して聞いてみると、とにかく粗が目立つ(笑)。

抑揚がない、滑舌が悪い、声に(いい意味の)勢いとか圧力というものがない…。

これでは話をしても、聞いてもらえないな…と思う。だが、欠点をたくさん認識することは、悪いことではない。それだけ改善するポイントがある、ということになり、成長の余地も大きいのだ。

※改善すべき課題が見つかれば、あとは取り組めばいいだけだ。

取り組むべき課題があることはいいことだよ。

気付きがある

声だけではなく、動画を撮ってみると気付きが多くなる。

たとえば、自分はかなり緊張していたのに、動画で見るとそうは見えないことがある。

他人のケースだが、顔の表情などに特に緊張の色は見えないが、手元はぶるぶる震えている、というシーンも見たことがある。つまり、自分の認知と他人の認知は思うよりちがう、ということだ。

※他人にはすべて見透かされている…と思うこともあるが、認知の歪みかもしれない。

自分ではわかっても、他人には手のひらの汗や心拍数の上昇なんて見えないからね。手の震え未満だとわからないよ。

テーマを決めて話す

テーマを決めて1~2分話してみたい。その姿を録画する。

※毎日とか週3回とか決めて、やってみるといい。もちろん、続けることが大事だ。

学生さんとかで、録音・録画を「勉強に使いたい」ということであれば、むずかしくて忘れそうなことを(忘れる前に)自分で解説する。誰かに解説するというのは、記憶の定着にも効果がある。

※単に記憶したいことを撮るよりは、むずかしいことを解説して撮った方がいい。

自分自身に対し解説すればいいよ。その際は、動画がいいかもしれないね。

ブログ書きであれば

自分が書いた記事の内容について、1~2分で説明すればいい。

実際にやってみるとわかるが、やり慣れていなければ、とてもむずかしいことだ。

テーマと項目を紹介して、いくつかの項目についてやや突っ込んだ説明をする、という程度になるが…。このことが上手くできるようになれば、スピーチやプレゼンに活かすことができるだろう。

※1つの項目について、1分間で説明する、といことでもいい。

1分という感覚が肌でわかるようになるよ。

まとめ

今回は、自分の声を録音して聞く効果について書いてみた。

その効果は、1)自分の本当の声(他人が認知する自分の声)を知ることができる、2)自分の声が嫌い…がなくなる、3)自分を対象化できる、4)いろいろな気付きがある、の4つになる。

他人が認知する自分の声を知ることができる、というのは大きい。

自分ではもう少しまともだと思っていたけれど、全然だめじゃん、下手くそだな…というところがスタート地点になる。これまでは、スタート地点にすら立てなかったので、大きな進歩になる。

最初は、自分の声を聞くのが嫌だとか、違和感を感じる…ということがあるが、すぐに慣れる。

毎日とか週3回とか決めて、とにかくやり始め続けてみるといい。

欠点ばかり目につくと思うが(笑)、あまり細かいことは気にせず、1つずつ改善していこう…でいいと思う。一朝一夕で改善するものではないのだ。ただし、優先順位はつけるといいだろう。

声が小さすぎるなど、負の影響が大きなものから改善すればいい。

今回の記事:「自分の声を録音して聞く効果4つ」