話し方が下手だな…と思うことがある。
自分に対して思うこともあるし、他人に対して思うこともある。
話し方が下手だと、せっかくいい話を用意していても、相手に上手く伝わらないのでもったいない。そんなときは自己嫌悪に陥ったりするのだが、自分の話し方を改善するチャンスでもある。
本記事では、話し方が下手な人の特徴を書いてみたい。特徴を知ることが改善のヒントになる。
話し方が下手な人の特徴
腹式呼吸をしない
緊張して話し方が下手になる人は、話すときに腹式呼吸をしていない。
私たちはふだん胸式呼吸をしていますが、とかく呼吸が浅く、短いものになりがちです。しかし、この短い胸式呼吸は交感神経を刺激し、これに疲労や心の動揺、怒りなどが加わると呼吸はさらに浅く激しくなって、より交感神経が働くようになります。
出典:自律神経、呼吸法で調整 | 大和薬品株式会社
話すときに、呼吸が浅くて短い「胸式呼吸(胸の動きによる呼吸)」になっているのだ。
胸式呼吸になると、声が細く小さくなってしまう。また、交感神経が優位になるので、緊張しやすくなる。うまく話せず動揺すると、呼吸がさらに浅く短くなり、より緊張が高まることになる。
緊張した状態で動揺すると、過度の緊張に移行しやすい。たとえば、かんだり言い間違いをすることで動揺し、過度の緊張に陥る…ということがある。こうなると、話が台無しになったりする。
※ちなみに、かんだり言い間違いをしたときは、「冷静に言いなおす」としておく必要がある。
間違いをなかったことにしようとすると、かえって動揺するよ。
話す練習をしない
話し方が下手な人は、話す練習をしない。
このタイプの人は、話す機会が少ないから「話し方が上手くならない」ということがある。上手く話そうと思えば、話す時間が必要だ。その時間が閾値を超えれば、下手ということはなくなる。
もちろん、単に時間を消費するだけではなく、都度フィードバックと改善の努力が必要だ。
自分の声が嫌いなはず
話し方が下手な人は、自分の声が嫌いなはずだ。
自分の声を録音して聞くなんてことはしたくない…と思っているだろう。
つまり、自分が話すということは、「自分が嫌いなものを相手に届ける」ということになる。このような状態で、話が上手くなるはずがないだろう。無意識的でも、迷惑行為だと思うのだから。
こういう状態は、自分の声を録音して話す練習をすることで解消できる。
そうすると、最初は自分の声が嫌だし、話し方にもたくさん欠点が見えるけれど、こう話せば悪くない・いいかも…ということもわかってくるよ。
1文が長くなる
1文が長くなると、途端にわかりにくくなる。
書き言葉でも同じで、1文が長くなるとわかりにくくなる。書き言葉の場合は読み返すことができるのでまだましだが、話し言葉の場合はどんどん流れていくので理解できなくなることがある。
※聞いている人は自分が理解できないと、話し方が下手だな…という印象を持つ。
話が短くなる
話が極端に短くなるケースもある。
結論と説明がセットなのに、結論だけ述べてあとの説明をやめてしまうことがある。
その背景には、長く話すことが好きではない、上手く話せるかどうか不安である、自分の話を聞いてもらえるか不安である…という感情がある。ネガティブな感情があると、話せなくなるのだ。
※話が短すぎる人は、話しても上手く話せないだろうからあきらめる…ということがある。
結論がわからない
話し方が下手な人の話は、結論がわかりにくい…ということがある。
上で述べたように、1文が長くなるため理解が追い付かず、わかりにくくなることがある。
さらには、話の構成の問題で、先に細かい話を延々とするため、結論が後回しになる…ということもある。聞き手に都合の悪い結論の場合はそうなりがちだが、そうでない場合もやってしまう。
※全部詰め込みたい、と思うと、このような形になりやすい。これは自分本位の考え方だ。
専門用語を使う
このタイプの人は、専門用語を使いたがる。
相手の理解は二の次で、自分が発したい言葉を選ぶ、という傾向がある。
話が下手な人は、かんたんなことを「むずかしくしたい」とも考える。そうすることで、話下手をかくすことができる、聞き手にマウントすることができる、という意識があるのかもしれない。
逆に、話が上手な人は、むずかしいことをかんたんにしたい、と考える。
専門用語を使うことで、自分を賢く見せる、という意図もあるかもしれないね。
平坦な調子になる
このタイプの人が話すと、平坦な調子になる。
音やスピードに変化をつけよう、抑揚をつけようとは思わない。
逆に平坦がいい、と思う。人の話は平坦だとつまらないと思うが、自分の話は平坦でいいと思う。抑揚をつけると恥ずかしいとか、変化をつけるようなチャレンジはしたくないと思ってしまう。
自分が話す場合は、おもしろ味などはなくていいから、無難に平穏に話したいと思うのだ。
チャレンジするのが怖い、ということがあるよ。
まとめ
本記事では、話し方が下手な人の特徴を書いてみた。
その特徴は、1)腹式呼吸をしない、2)話す練習をしない、3)1文が長くなる(話が短くなることも…)、4)結論がわからない、5)専門用語を使う、6)平坦な調子になる、の6つだ。
話す練習をして腹式呼吸をマスターすれば、話し方をかなり改善できるはずだ。
話す練習は、ひとりでできる。何かのテーマについて、1~3分で話せばいい。
※録音(録画)して確認する。
1回目は書いたものを読んで、それ以降は徐々に暗記して、最後は読まずに話す。これを毎日やると、こうすると悪くない、困ったときはこうすればいいなど、いろいろな知恵が付いてくるのだ。
※自分に関する新たな発見があるので、おもしろく感じるはずだ。
話し方を改善し上手くなりたければ、日々行動するしかない。
今回の記事:「話し方が下手な人の特徴」