社会には、感じのいい人がいれば、感じの悪い人もいる。
多様性があっていいのだが、前者になった方がいろいろと得をすることは確かだ。
自分が得をするだけではなく、まわりや社会にもいい影響を及ぼす、ということを考えると、感じのいい人になった方がいいだろう。今、感じの悪い人でも、努力でそうなることは十分可能だ。
本記事では、感じのいい人の特徴とそういう人になるためのコツを書いてみたい。
感じのいい人は少ない
人を観察してみると
ある接客業の人を観察する機会がよくある。
そのときは、客への対応を観察するのだが、感じのいい人は意外に少ない。
決められた言葉は発するが、客の顔を見ない、目を見ようとしない、ひどい場合は、客が目の前にいるのにあえて違う方向(横)を見る、というケースもある。表情がないことも普通のことだ。
※仕事に何か不満を持ちながら、嫌々働いている人が多いのかもしれない。
感じのいい人の特徴は
表情が明るい
感じのいい人は表情が明るく、感じの悪い人は無表情か暗い。
自然な笑顔が最強だ。
近江商人の心得の中に「紙一枚でも景品はお客を喜ばせるものだ。つけてあげられるものの無いときは、笑顔を景品にせよ」というものがある。つまり、笑顔は景品に等しく、笑顔を見せれば(与えれば)お客が喜ぶ、ということだ。
自然な笑顔を向けてもらえればうれしくなる…というのは人の心理だろう。
ただ、よく知らない人に対し自然な笑顔を作る、ということは、簡単なことではない。だから、自分が実践するときは、(笑顔にこだわらず)表情を明るくする、ということを心がけるといい。
※不自然な営業スマイルはいらん、という人もいるので、表情を明るくする程度でいい。
リスペクトする
感じのいい人は相手に敬意を払い、感じの悪い人は相手を見下す。
昔の話だが、業界でカリスマと呼ばれた大企業の社長とエレベーターで一緒になったことがある。彼は偉ぶるところが一切なく、わたしのような若造にも敬意を示してくれたことを覚えている。
自分が実践するときは、リスペクト、リスペクト、ひたすらリスペクトだ。
相手が誰であろうがリスペクトだ。リスペクトすればリスペクトされる。もちろん、リスペクトしてもリスペクトされないこともあるが、それは一定の割合で存在する例外として割り切りたい。
相手の価値を探し認めてリスペクトしたい。
人が嫌がることをしない
感じのいい人は人が嫌がることを知っており、他人にその種のことをしない。
たとえば、人は批判や否定されることが嫌いだ。だから、そうしたくなってもしない。
言い訳を聞くことも嫌だし、善かれと思いアドバイスをしたときに、「そんなことはわかっている」と一蹴されることも嫌だ。人に無視されるのは嫌なことだし、そのほかの非礼な言動も嫌いだ。
※しないというアプローチは、「する」というアプローチより実践しやすい。
新たに足すより、余計なものを削る方が実践しやすいよ。
言う価値があるか考える
感じのいい人は、発言する前に「言う価値があるのか?」と考える。
正しいことであっても、言う価値のないことがある。
たとえば、上司と部下の面談で、上司が部下の欠点を指摘することに意味はあるか。本人が欠点に気付いていなければ、意味があるのかもしれない。だが気付いている場合は、逆効果になりかねない。
改めて欠点を指摘された部下は傷つき、上司に対し悪い感情を抱くかもしれないのだ。
相手に対して価値があるか…と考えた方がいいよ。
マウントしない
感じのいい人は、相手より優位に立とうとしない。
こちらが優位に立つと、相手がおもしろく感じない、と知っているためだ。
自尊心の低い人は、どうしても優位に立とうとしたがる。優位に立つことで、自己の内的なバランスを保とうとする。だが、相手の感情を犠牲にして優位に立っても、人間関係的にはアウトだ。
感じのいい人は、自分が優位に立つ話はあえて避けたり、ぼかしたりする。
だから、自慢話なんてことは間違ってもしないよ。
会話のバランスがいい
感じのいい人は、話すと聞くのバランスがいい。
相手の話に適切に反応できるので、自然と聞くの割合が多くなる。
話すと聞くの割合は、2:8、3:7などがいい、とされているようだ。
もちろん、相手の口数が少ない場合は、自分が話す割合が大きくなる。そんなときでも、相手の話の呼び水になるような自分の話をすることができる。これは、相手のことを考えて話すためだ。
そういう気遣いが相手に伝わり、口の重い人でも話すようになるのだ。
相手の気遣いを感じると、安心できるし感謝したくなるよ。
まとめ
本記事では、感じのいい人の特徴とそういう人になるためのコツを書いてみた。
その人の特徴は、1)表情が明るい、2)他者をリスペクトする、3)人が嫌がることをしない、4)言う価値があるか考える、5)マウントしない、6)会話のバランスがいい、の6つになる。
今、感じの悪い人でも、努力して感じのいい人になることは十分可能だ。
その際のアプローチだが、しないことを固く決める、ということがいい。
上でも述べたが、自分にない新しいものを足す、というよりは、自分が持っている余計なものを削る、ということの方が簡単だからだ。だから、(今している)人が嫌がることをしないと決める。
最近、他人の仕草を見てまずいな…と思ったのは、会話中に目を横にそらすことだ。
これをやると、そらされた相手は、無視された、軽視された…と感じる。会話中に時計やスマホを見られたことと同じだ。自分に対するリスペクトがないなと感じるので、感じが悪いと思うのだ。
今回の記事:「感じのいい人の特徴6つ」