緊張を和らげる方法6つ|緊張の恐怖をマネージする

緊張しいであれば、何とか緊張を和らげたい、と思うことがあるだろう。

過度に緊張すると、その緊張がボトルネックになって、自分の実力を出すことができなくなるためだ。

学生のころ、普段のテストはとてもよくできるが、大きなテストになるとさえない…というクラスメートがいた。彼の場合は、過度の緊張がボトルネックになり、残念なことになっていたのだ。

今回は、かなり緊張するシーンで、緊張を和らげる方法について書いてみたい。


過度の緊張が問題になる

緊張することは悪くない

緊張することは、決して悪いことではない。

ある程度緊張した方が、良い結果になることが多い。

ゾーンに入ると最高のパフォーマンスが出せる、ということがある。個人的にも(スポーツで)経験したことがある。とても緊張するシーンだったが、その緊張がゾーンに入る手助けになった。

※そのときは、驚くほど集中力が高まり、自分が場を支配している感覚になった。

緊張というのは、上手く扱えば大きなちからに変えることができるのだ。

行き過ぎるとまずい

だが、緊張の程度が適切なレンジから上に突き抜けるとまずい。

そのときは、ネガティブな感情に支配されて、頭や体が思うように動かなくなる。

かおが引きつったり、手足に震えがきたり、嫌な汗をかいたり…ということになる。そういう自分のダメな状態を認識(インプット)することで、緊張に拍車がかかる、ということもよくある。

※負のスパイラルに落ちていくので、こうなるとどうしようもない。

緊張は恐怖からくるもの

緊張は、(ワーストケースを考えたときの)恐怖から生じるものだ。

断わられたらどうしよう、上手くいかなかったらどうしよう…、変な奴だと思われたらどうしよう…、失敗すると自分の居場所がなくなるかもしれない…などと思うと、かなりこわくなるだろう。

※自分の弱み(緊張しやすいこと)を人に知られるのが怖い…ということもある。

自意識過剰が恐怖を生み出すこともよくあることだよ。

緊張しやすい人は…

緊張しやすい人は、恐怖に対する感度が高い人だ。

このタイプの人は、外部からの刺激に反応しやすいので、変化を好まない。

自分が安心できる静かで予想可能で安定的な環境を好む。そして、混沌や無秩序、予想不能なことを嫌う。自分にとってはじめてのことも、どう対応していいかわからないので、戸惑いがちだ。

※精神的なマージン(遊び)を持たない真面目な人に、緊張しやすい人が多い。

関連記事:緊張する人はこんな人…緊張する人の心理と特徴9つ

緊張を和らげる方法がある

怖いことはないと知らせる

緊張を和らげるためには、頭や体に「恐怖はないよ」と知らせるといい。

そのために、ゆっくり深呼吸をする。恐怖があると、呼吸が浅くなり血圧が高くなる。そこで、ゆっくり深呼吸することで、頭や体に対し、「危険なことはないよ…」というメッセージを送る。

そうすれば、恐怖が和らぐので、自然に緊張も和らぐのだ。その際は、「自分の身が危うくなるようなことはない」というメッセージを、<頭や体に対し伝えること>を意識するといいだろう。

自分の内面に広がる世界は、自分でコントロールできるんだ。

わくわくしているとする

緊張しているのではなく、興奮してわくわくしている…という認知に変える。

緊張しているときに体にあらわれる反応と、 興奮してわくわくしているときに体にあらわれる反応には共通点がある。心臓の鼓動がはやくなる、呼吸が浅くなる、血圧が高くなるなどは、同じだ。

興奮しすぎると、手足に震えがくることもあるだろう。この点も同じである。

悟空が(自分が負けるかもしれない)強敵を前にして「わくわくするぞ」って言うよね。ああいう感じになればいいよ。

ネガティブをポジティブに

ネガティブな思考をポジティブな思考に変えることが必要だ。

たとえば、自分は能力が低い、自分は皆に嫌われている、自分は普通の人とは悪い意味で違う、というネガティブな思考があるとしよう。そんなときは、自分には高い能力もある、自分を好きになる人がいる、自分は個性的だがその個性は武器になる、他人と差別化できる、と考えればいい。

ポジティブ言葉をぶつける

自分を勇気づけるポジティブな言葉を用意しておく。

お前ならできる、あいつにできるのだからお前にもできる、人にできることは自分にもできる、人にできることで自分にできないことはない、自分には上手くやる権利がある、など何でもいい。

ネガティブになったときは、ポジティブな言葉をぶつけて気持ちを上書きする。

自分が価値を与えるとする

スピーチやプレゼンでは、聞き手に対し自分が価値を与えるとする。

※音楽やスポーツでも同じだ。

価値を与えることに集中し伝えることに集中すれば、自分から相手に対し矢印を出す、ということになる。緊張する場合は、相手やまわりの雰囲気から自分に向けて出る矢印を受けて緊張する。

その矢印を攻撃・恐怖として受け取り、緊張する。ゆえに、自分からも矢印を出すことで、インタラクティブなものにする。コミュニケーションというものは、双方向性をともなうものなのだ。

※自分が何かに参加する以上、自分の価値を人に与えることで出した方がいい。

自分がどう思われるか…とすると、矢印を受けるだけだよ。自分が矢印を出そうとすると、相手から出る矢印は気にならなくなるものだよ。

まとめ

今回は、緊張を和らげる方法について書いてみた。

その方法は、1)怖いことはないと知らせる、2)わくわくしているとする、3)ネガティブをポジティブに変える、4)ポジティブ言葉をぶつける、5)自分が価値を与えるとする、の5つだ。

深呼吸をすればいい…なんてことは、よく耳にすると思う。

ためしてみたが、上手くできないし、さほどきかなかった…という人もいるだろう。

そんな人は次回から身体に「恐怖はないよ」、「危険なことはないよ」と知らせるために行っている、と考えてみてほしい。同時に、自分の内面に広がる世界は、自分でコントロールできる、と理解しておく。そうすれば、深呼吸は効果を発揮すると思う。深呼吸にはかなり効果があるのだ。

本文では書かなかったが、精神的なマージン(遊び)を作る方法もある。

それは、「一生懸命やればそれでいいじゃない」、「しゃべりが下手でごめんなさい」、「あなたがどう思うかはあなたの自由だし、下手だな…と思ってもらってもいいですよ」と半ば開き直ることだ。開き直りから道が開ける、ということはよくあることだ。これを合わせて6つとしたい。

今回の記事:「緊張を和らげる方法6つ」