憂鬱な気分になることがある。
気持ちがふさいで晴れない、という状態が長く続くこともある。
そういう状態が長く続くことは、自分にとってマイナスである。憂鬱な気分というのは、重苦しく精神的に辛い。それゆえに、積極性を失い思うように行動できなくなったりする。さらに、無力感から自己評価を下げれば、他人の自分に対する評価も下げる、ということがある。
このような状態から抜け出す方法を、スキルとして身に付けておきたい。
憂鬱な気分になる
憂鬱な気分に…
人であれば、憂鬱な気分になることがある。
気持ちがふさいで晴れない、という状態が長く続くこともある。
私生活でもビジネスでも、選択を間違えて失敗することがある。人である以上、当たり前のことであり、失敗は必要である。だが、ささいな失敗であれば糧(プラス)にできるが、比較的大きな失敗であれば、落ち込むことになる。
たとえば、人に対し言ってはいけないことを言ってしまった、やってはいけないことをやってしまった、となると、人間関係を修復することは至難の業になる。相手が他人の場合、一度壊れた人間関係を修復することは、とてもむずかしいのだ。
人間関係の問題や将来に対する不安から、憂鬱な気分になることはよくあることだ。
自分を肯定できない
そんなときは、自分を肯定できない。
他人と比べて、「自分はポンコツだな~」と思ってしまう。
先に「選択」という言葉を使ったが、人生は選択からできている。時間をどう使うか、人に対しどういう言葉を使うか、どういう態度をとるか、誰を選ぶか、選ばないか、何をするのか、しないのか、どこに行くのか、行かないのか、すべて選択である。
失敗すれば、正しい選択ができない自分はダメだな…となり、自分を肯定できなくなる。
自分や自分を取り巻く環境に失望することで、憂鬱な気分になるんだ。
抜け出す方法は?
自分を観察する
まずは、自分の状態を冷静に観察しよう。
自分の状態を正しく知ることが、その状態から抜け出す第一歩になる。
5段階評価などで、今、自分のメンタルがどれぐらいの位置にあるのか評価すればいい。憂鬱なときは、5段階評価であれば、1~2ぐらいだと思うだろう。そして、その状態がどれぐらい続いているのかを認識する。
自分を高みから客観視する、という作業を行い、自分の現在の状態を把握する。
平均への回帰により、1~2の状態が長く続くと、3に戻るちからが働くようになる。もうそろそろ抜け出せそうだな…ということが、わかるようになるよ。
心をなくす
憂鬱なときは、意識せずともあれこれ考えている。
嫌に感じることや不安に感じることについて、考えをめぐらせているのだ。
その<無意識的な重くどんよりした思考>を断ち切るためには、心をなくすことがひとつの手段になる。「心」を「亡」くすためには、「忙」しくするか、「忘」れるかである。単に忘れることができなければ、忙しくすればいい。
忙しくすれば、その間は忘れるためだ。
忘れるためには
憂鬱な気分の原因を忘れるためには、どうすればいいのか。
その原因を(一時的でもいいから)上書きできるような行動を選べばよい。
よく言われるのが「適度な運動をする」だ。たしかに、朝日を浴びながら散歩すると、気分が晴れる。わたし自身も、モラハラ気質の上司の言動にストレスを感じたときは、筋トレやテニスをしてストレスを解消していた。
もちろん、運動でなくてもいい。
気の置けない仲間とコミュニケーションをとる、逆にとことん引きこもり、ローソクを灯し炎を見つめる、お気に入りの映画やドラマ、バラエティー番組を視聴する、美味しいものを食べる、長風呂をする、お香をたく、欲しかったものを買う、など、自分が<上書きできる>と思う行動を選べばいい。その行動は、人によりまちまちであり、自分が好きな行動を選べばいい。
上書き行動を重ねていくことで、憂鬱な気分から少しずつ抜け出すことができる。
髪をカットして、セルフイメージを上げてもいいね。
忙しくするには
忙しくするには、まず、すべきことを考える。
今、何をすべきなのかよく考え、リストアップする。
そして、優先順位を考えつつ、やりたいことを優先し、淡々と取り掛かる。
気持ちがふさいで晴れないときは、自分や自分を取り巻く環境に失望していることがある。自分に失望するということは、言い換えれば自分の心の中に「失地」がある、ということであり、その失地を回復する必要がある。
そのためには、やるべきことを淡々と遂行し、結果を積み重ねればいいのだ。
刺激を与える
自分に刺激を与える、ということをしてもいい。
たとえば、SNSを通じ何らかの発言をすれば、他者から反応が返ってくる。
その反応が刺激になる。当然、炎上目的ではなく真っ当なことを書くが、意見が分かれるような話であり、自分が(あいまいではなく)明確なポジションを取れば、結構反応があるものだ。
中には、こちらを貶めるような反応もあるが、そういうものも含めて自分の影響力になる。書かずにはいられない…という気持ちにさせたわけだから、その発言には<ちから>があるのだ。
そういう他者からの刺激を、憂鬱な気分から抜け出すエネルギーにすればいい。
もちろん、自分の意見に賛同する反応からは、ちからを貰うことができるよ。
憂鬱を想定内に
気持ちがふさいで晴れない状態を、想定内にしておきたい。
悲観的でネガティブな出来事に強く反応する人は、「憂鬱」と親和性が高い。
季節にたとえると、梅雨の時期が長い人、ということになる。これを変えることは困難だ。
だから、気持ちがふさいで晴れない状態が普通の状態である、としておけばいい。過去の最悪の状況を思い出し、「あの時よりはいいな」と思う、そうすることで、(いい状態でなくとも)自分のメンタルを管理できている、と感じることができる。
憂鬱も人生を彩る状態のひとつである、ぐらいに考えておこう。
梅雨は必要だし、梅雨には梅雨の上手な過ごし方があるよ。
まとめ
この記事では、憂鬱な気分から抜け出す方法について書いた。
まずは、1)自分の状態を第三者目線で観察する。
そんな気分のときは、5段階評価で1~2である、と思うはずだ。その状態がどれぐらい続いているのか…とも考える。平均への回帰というものがあるので、その状態が長くなればなるほど、抜け出しやすい状態になる、としてもいい。
※実は、どんどん出口に近づいているのだ。
そして、2)少しでも今の気分を上書きできるような行動を選び、3)やるべきことをリストアップし、淡々と取り掛かり、4)時には自分に刺激を与え、5)憂鬱を想定内にしておけばいい。
「上書き」や「失地回復」という言葉を使ったが、そのための行動を選べばいい。
また、自分の懐を深くしておけば、大抵のことには動じなくなるものだ。