自分を肯定できないときはどうすればいいのか

自分を肯定できないことがある。

そういうことがあるのは自然なことだが、常にそう思いがち…ということではよろしくない。

自己肯定感が低いと、消極的になり悲観的になる。やればできることも、「自分にはできない」と思ってしまい、しり込みをしてしまう。つまり、仕事でもプライベートでも、つまらない形で自分の可能性を限定してしまう…ということになる。

その上、打たれ弱くなったり、被害者意識が強くなったり、自分を肯定できないので、他人も肯定できない、他者をリスペクトできない、すぐにマウントしたがる…という対人関係において<致命的に>好ましくない状態になってしまうのだ。その結果、何をしても続かず自滅しがちになる。

そんな状況を自ら変えるためには、どうすればいいのだろうか。

自分を肯定できない

自分を肯定できないことが普通にある。

他人と上手くコミュニケーションをとれないとき、そう思うことがある。

たとえば、自分がこう言えばよかった、ああ言えばよかった、言うべきことを言えなかった、

相手の発言を丁寧に拾うべきだった、相手の真意を汲み取り、掘り下げるべきだった、話す姿勢や聞く姿勢が総じてまずかった…など、反省すべき点が多々見えると、「はぁ~自分はダメだ」「ポンコツじゃないか」となり、自分を肯定できなくなる。

このように、自分に対し減点主義をとる人ほど、自分を肯定しにくくなる。



肯定できる部分を評価!

自分に対し減点主義をとる人は、減点のみで加点をしない。

だから、意識的に(加点できる部分を探し)加点をする必要がある。

とりあえず、(言葉足らずでも)あのことは言えた。とても満足はできないが、とりあえず会話することはできた。少しでも、相手の目を見ることができた。相手が複数の場合は、目線を(ひとりに固定することなく)変えながら話をすることができた、自分なりに相槌を打つことができた…など、少しでも加点できる部分を探し加点する。

とにかく、肯定できる部分を積極的に探し、肯定してみる。

減点してもいい。ただし、減点したら、必ず加点をする時間を設けよう。ささいなことでも、加点できた部分は、<希望の光>になるよ。

肯定できない…を普通に

自分を肯定できない…を普通の状態だとする。

その状態が自分の平衡状態であるから、「それでいい」とする。

自分が心地よい平衡状態であるのだから、「自分を肯定できない」と考える必要がない。そこを0地点として、それよりもプラスになれば、「自分を肯定できた」とすればいいし、マイナスになれば、「自分を肯定できない」とすればいい。

つまり、自分の特性に合わせ基準を下げてやればいいのだ。

肯定できないことが平常運転だと思えば、どうということはない。

変なプライドを持たない

自分を肯定できない状態が、自分の普通の状態である、と素直に認めよう。

ここで変なプライドを持ち、自分の普通の状態が自分を肯定できない状態であるはずがない、自分の平衡状態が自分を肯定できない状態であるのはおかしい、と思ってしまうと、自分で自分を苦しめることになる。

そのような状態は、つま先立ちで24時間過ごすようなもので、心を含むからだに負担がかかってしまう。自分の普通の状態が自分を肯定できない状態でも、それが普通である、今の自分の平衡状態である、と思えば、どうと言うことはない。

だから、そんな自分を認めない!とか、変なプライドを持つ必要はないのだ。



平均に回帰するもの

基準を下げても、「自分を肯定できない」と感じることはある。

人の感情には、上下に揺れる波というものがあり、下に持って行かれることがある。

ビジネスでもプライベートでも、常に外部要因や内部要因が、正にも負にも自分に影響を及ぼす。

たとえば、何か大きめの失敗をして「がっくし」となり、自分を肯定できなくなることがある。だが、その時の感情が底になり、(ある程度<底這い>して時間がかかるかもしれないが)いずれは0地点に戻る。逆に、めずらしく自己肯定感が上がっても、時間がたてば0地点に戻る。

つまり、自己肯定感というものは、自分の平均に回帰するものなのだ。

どうせ戻るのだから、一喜一憂することはない…とすればいい。下にいるときは、これが下にいるときの感覚か…と、自己を観察してもいい。

まとめ

今回は、自分を肯定できないときの対処について書いた。

自分を肯定できない状態が優位な人は、人生において損をすることが確定している。

※マイナス優位の「非対称」になっている。

やればできるのに、しり込みをしてしまい、自分の可能性を限定することになるためだ。さらに悪いことに、自分を肯定できないことが原因で、他人にも否定的に接する、他人を尊重できない、マウントを取りに行こうとする、という人間関係の破たんにつながる言動が生じてしまう。

そうしないために、1)肯定できる部分を丁寧に拾って評価する、2)「肯定できない」を普通の状態とする、3)変なプライドを捨てる、4)自己肯定感は平均に回帰すると知る、を実践&頭に叩き込んでおこう。

まずは、基準を下げて自分を素直に受け入れ、それが普通である、とすることだ。